復帰摂理歴史の真実

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ヤコブの母リベカと妻レア <トップ> ユダの覚悟と十戒

■ 第一章 イスラエル選民の成立
 第三節 ユダとタマルの内的摂理完成と外的摂理


1. ユダとタマル

 (1) 舅と嫁

  @ ユダヤの慣習に反した神の摂理

 タマル。あなたたちがタマルのついて研究すれば、原理すべてが分かる。タマルは誰と関係して子供を生んだの? 舅だね。舅と関係して生まれた子供が、いかにしてイスラエルの血統を受け継ぐことができたのか。 ― (中略) ― タマルという女は自分の舅と関係したが、その精神が立派だというんだね。その時の掟によると、淫行の女は石で打ち殺すというような時代圏において、自分の第一の夫、第二の夫が死んでしまった。この血統は神が愛しているということを知っている。この血統を守らなければならない。自分の体面とか、自分の威信が問題ではない。神が願う血統をいかに残すかという、愛するかという問題である。血統を愛する。血統を愛したから、血統を復帰しなければならない神の摂理の圏に立ち帰る心情的に立ち帰る条件になる。それで舅と関係した。これを見た場合には舅はどういう立場か、自分のお父さんだよ。(「御旨と世界」p75)


   a) 神の前に必死なるタマル

 ユダの妻は異邦の女シュア (創世記38章2節) であり、その妻からユダの子エルオナンシラが産まれました。補完の関係でユダの妻が選ばれたとすると、神の前にユダが “ (+)” とすれば、その妻シュアは “ (−)” となり、その子たちは “ (−)”、子の妻は “ (+)” となり、タマルは神の前に “ (+)” となります。これは、ヤコブとレアの関係と同じと言えます。
 ところで、神の前に “ (−)” の母から産まれる子が “ (−)” なのかと言えば、胎教の問題です。母の胎でどのような胎教 (による胎中生活) を得て産まれてきたのかを踏まえて “ (−)” としました。レアの子にも胎教に大きな変化があって産まれたのがユダだった前ページ) のです。
 さて、タマルは長子エルの妻でしたが、エルは主の前に悪い者であったので、主は彼を殺しました (創世記38章7節)。そのため、タマルは当時の掟により、次子オナンのところに入り、オナンとの子を兄エルの子としてその血統を守ろうとしたのです。しかし、オナンはそれを拒否したため、主は彼を殺されたのです (創世記38章8節〜10節)。そこで、末子のシラでしたが、シラは父であるユダが拒んだため、タマルは掟を超えてユダと関係して血統を守ろうと最後の手段に出たのです。
 当時の掟では、淫行の女は石で打ち殺すとされ、女がたとえ身籠っていたとしても胎児ごと殺されてしまうため、タマルは自らの身を守るために、誰と関係して子を宿したのかという証拠としてユダからその “しるし” としての 」 と 「」 と 「 を得た後で関係を結んだのです。そこには、タマルの周到な計画があったことがうかがえます (創世記38章14節〜19節)。


   b) 血統転換とは

 さて彼女の出産の時がきたが、胎内には、ふたごがあった。出産の時に、ひとりの子が手を出したので、産婆は、 「これがさきに出た」 と言い、緋の糸を取って、その手に結んだ。そして、その子が手をひっこめると、その弟が出たので、 「どうしてあなたは自分で破って出るのか」 と言った。これによって名はペレヅと呼ばれた。その後、手に緋の糸のある兄が出たので、名はゼラと呼ばれた。(創世記38章27節〜30節)


 さて、タマルには双子がありました。母の胎から先に手を出したのは兄ゼラ。兄としてのしるしとして、その手に緋の糸を結びました。 「」 とは “濃く明るい赤色” で、後に出現する共産主義を象徴する 「 を表します。共産主義は神の存在を否定することから、兄ゼラはアダムとエバが堕落によって最初に誕生した子 (左図) を象徴しています。
 ところが、兄ゼラは弟として産まれてくるはずのペレヅによって胎内に引き戻され、替わって弟のペレヅが先に産まれ出てきたのです。
 ところで、堕落した人間は “サタンを (偽りの) 父” としてその血統をもって産まれました。堕落人間の立場から “神” は義理の父である “舅” の立場に該当します (右図)。そのため、舅と関係したタマルは、内外共に神の血統として弟ペレヅを兄よりも先に産んだことが、神の子が長子の嗣業をもって世に誕生させることのできる実体的な条件を確立させることができたのです。
 以上の事によって、メシアの誕生メシアによる血統転換における重要な復帰の原理が、“再創造原理” として完成されたのです。

<参照>
 共産主義の出現



  A 側女から妾へ

   a) “妾”の由来

 “” の字は甲骨文字と金文の会意文字です。下の部分は皆ひざまずいた女人の形をしていて、女性の頭の上には 「」 の字があります。上古社会の部族間では常に戦いがあり、領土の争い以外は皆多くは略奪であったため、相手方の氏族の女性を捕獲するのは、常に戦争の目的の一つでもあったのです。
 」 は捕虜を取り押さえておく刑具でした。「女」 の上に 「辛」 を加えて、略奪してきた捕虜の女であることを示しています

<参照>
 女の漢字シリーズ:妾

   b) タマルによって妾としてのマリアへ

 さて、タマルにとってユダは舅 (夫の父)。自分の父の様に慕っていたユダと、危険を犯してまでも関係を結んで血統を残そうとしたタマルから産まれたペレヅとゼラ。そのペレヅの子孫にメシアとしてイエスが誕生します。
 そこで、妾の立場としてのマリアからイエスが誕生することになりますが、イエスの父はザカリアであって、母マリアはザカリアの妻エリサベツと親戚でした。これは、ヤコブの妻であるレアとラケルの関係と、ユダとタマルの関係とを重ね合わせた立場です。ここでの 「妾の立場」 とは、上記 (赤下線) の “略奪してきた捕虜の女” のことで、“サタン側から奪ってきた神側の捕虜としての女” という意味になります。つまり、マリアは神の御心に絶対服従すべき立場にあったのです。
 なお、この内容は 「イエス誕生」 のところで詳しく説明いたします。



2. メソポタミア文明とエジプト文明

 (1) メソポタミア文明

 現在のイラクを南北に並行してペルシア湾に注ぐチグリス川ユーフラテス川に囲まれた地域をメソポタミアと呼んでいます。紀元前3500年くらいにこの地域を支配したシュメール人楔形文字を使い、紀元前3000年くらいからウル・ウルク・ラガシュなどの都市国家を形成しました。シュメール人はほかにもバビロンやスサなど多くの都市国家をつくりましたが、統一王朝をつくるまでには至らず、メソポタミア最初の統一国家をつくったのはセム系アッカド人でした。
 紀元前22世紀から紀元前21世紀にかけて、再びシュメール人が国を建国します。ウル第三王朝紀元前2113年頃紀元前2006年頃)と呼ばれるこの王朝となりました。
 この頃、バベルの塔のモデルになったといわれているジッグラトもいくつか建てられています。ジッグラトは神を崇拝するための聖塔。煉瓦製で縦横は数十メートル規模で、高さは15メートルから25メートルほど。後にシュメール人はエラム人に滅ぼされ、紀元前19世紀ごろ、セム系の遊牧民だったアムル人がメソポタミアに侵入し、バビロンを都にしてバビロニア王国を建国したのです。



 (2) エジプトの摂理とヨセフ

  @ エジプトの宰相となったヨセフ

   a) 「ペリシテびとの国の道」 とエジプト

 エジプトにはハム系のエジプト人が暮らしていました。メソポタミア文明では大陰暦が利用されましたが、エジプト文明では太陽暦が利用されました。王国として繁栄した時代として、古王国 (紀元前27世紀〜紀元前22世紀)、中王国 (紀元前21世紀〜紀元前18世紀)、新王国 (紀元前16世紀〜紀元前11世紀) に区分され、ヨセフは中王国の頃とされています。その頃のエジプト (左図) は、「ペリシテびとの国の道」 (右図) でメソポタミアと結ばれていたのです。
 ヨセフの頃は、この中王国の第11王朝メンチェヘテプ1世もしくは2世と考えられています。この時代に取り入れられた宰相制度宰相に就任したのがヨセフだったのです。


<参照>
 古代エジプト
 神が選ぶ道
 エジプトの宰相ヨセフ

   b) ヨセフの使命とエジプト苦役400年

 ヤコブの妻レアから産まれたユダはタマルによって神の血統を継ぐメシア誕生のための内的な家系となり、一方のラケルはメシア誕生のための外的な家系として、ヨセフがエジプトに入って宰相となることによって、国王に絶大な影響を与えることで神側が主権を取り戻す重要な摂理がありました。
 しかし、ラケルがそうであったように、ヨセフに従ったイスラエルはエジプトに入ってくる異教文化に影響を受け、選民意識が薄れていきました。やがて、ヨセフのことを知らない新しい王がエジプトに立つと (出エジプト記1章8節)、イスラエル人に対する迫害が始まり、出エジプトを余儀なくされたのです。
 系図 (アダムからイエスまでの系図) をからも明らかですが、ヨセフ (ラケルの第1子) の次子エフライムの家系にヨシュア。次に、ヨセフの弟ベニヤミンの家系にサウル王。結局、ユダの家系となって、ダビデ王からソロモン王と引き継がれていきます。つまり、ヨセフの後継者たちは主権復帰を担う立場から完全に外れてしまうのです。そのため、イスラエル選民にとってユダヤ教が必要となり、その信仰を伝統として守り継ぐために 「幕屋」 と 「神殿」 が不可欠となったのです。



  A ヨセフが見た二つの夢

 ヨセフは、夢解きによって、宰相の地位に上り詰めました。その始まりは、ヨセフ自身が見た二つの夢にありました。それは父ヤコブに寵愛されたヨセフに対する、兄たちの嫉みとなり、憎しみとなりました。
 そもそもヨセフを中心とした摂理は、創世記36章31節に「イスラエルの人々を治める王がまだなかった時」とあることから、イスラエルの人々を治める王とその王国を建国する摂理となります。

   a) 第一の夢

 ある時、ヨセフは夢を見て、それを兄弟たちに話したので、彼らは、ますます彼を憎んだ。ヨセフは彼らに言った、「どうぞわたしが見た夢を聞いてください。わたしたちが畑の中で束を結わえていたとき、わたしの束が起きて立つと、あなたがたの束がまわりにきて、わたしの束を拝みました」。すると兄弟たちは彼に向かって、「あなたはほんとうにわたしたちの王になるのか。あなたは実際わたしたちを治めるのか」 と言って、彼の夢とその言葉のゆえにますます彼を憎んだ。(創世記37章5節〜8節)


 第一の夢は、畑で結わえた自分の束に、兄弟が結わえた束が拝んだ夢 (創世記37章6節〜8節)。それに対して兄弟たちは、「あなた (ヨセフ) が王になり、わたしたちを治めるのか」 と言ってヨセフを憎みました。この夢は、エジプトでのヨセフを中心とした摂理を意味しています。また、「」 とは支族のことを意味します。


   b) 第二の夢

 ヨセフはまた一つの夢を見て、それを兄弟たちに語って言った、「わたしはまた夢を見ました。十一の星とがわたしを拝みました」。彼はこれを父と兄弟たちに語ったので、父は彼をとがめて言った、 「あなたが見たその夢はどういうのか。ほんとうにわたしとあなたのと、兄弟たちとが行って地に伏し、あなたを拝むのか」。 (創世記37章 9節〜10節)


 第二の夢は、日と月と十一の星がヨセフを拝む夢 (上記) です。

  日 → 父を象徴 → ヤコブ
  月 → 母を象徴 (あなたの母) ラケル
  十一の星 → 子 (兄弟姉妹) を象徴 ヨセフの10人の兄弟ベニヤミン

 これは、ヨセフの夢に対して父ヤコブが解いたのですが、「月」 は 「あなた (ヨセフ) の母」 であるラケルの事としています。しかし、ラケルは既に亡くなって (創世記35章19節) いるため、これはヤコブやヨセフの兄弟たちを個々に指すのではなく、国王を中心として建国されたイスラエル国としての 「秩序 ( 「ローマ人への手紙」 13章1節)」 を 「 (父)」 と 「 (母)」 と 「 (子)」 で譬えた夢となります。
 ところで、ヤコブの妻レアは、ヨセフによってヤコブがエジプトへ移住する前に、カナンの地で死に、アブラハムとサラ、イサクとリベカが葬られたマクペラの墓に、夫ヤコブの手によって葬られました。

<参照>
 ヤコブの妻レアの人生(7)死、埋葬、そしてメシアの誕生



3. 夜・昼の神と日本

 (1) 夜の神様と、昼の神様

  @ 原理的観点から

 被造世界が創造される前には、神は性相的な男性格主体としてのみおられた (夜の神 ので、形状的な女性格対象として、被造世界を創造せざるを得なかった (昼の神 のである。コリント人への第一の手紙11章 7節に、 「男は、神のかたちであり、栄光である」 と記録されている聖句は、正にこのような原理を立証しているのである。このように、神は性相的な男性格主体であられるので、我々は神を父と呼んで、その格位を表示するのである。上述した内容を要約すれば、神は本性相と本形状の二性性相の中和的主体であると同時に、本性相的男性と本形状的女性の二性性相の中和的主体としておられ、被造世界に対しては、性相的な男性格主体としていまし給うという事実を知ることができる。 (「原理講論」 p47)


 文先生は、2011年から2012年の 「天正宮訓読会」 で次のように語られています。

 アダムとエバの堕落によって、唯一なる神様が “夜の神様” と “昼の神様” に分かれました。堕落前のアダムの体には “夜の神様” が 「」 として宿っていましたが、堕落によってアダムの体からその 「」 が追い出されると、 “昼の神様” は再び本然のアダムを産むことのできる 「」 となるべき女性を再創造する復帰節理に取りかかり、イエス様と再臨主が誕生することができたのです。そのようにして誕生したイエス様と再臨主には、再び “夜の神様” の 「」 が宿ったと語られています。

 この “夜の神様” の 「魂」 に相当するのが “命の息” (創世記2章7節) であり、そのアダムが心身統一されて個性完成されれば、アダムを新郎として迎える新婦となるべきエバの為に準備されたのが “聖霊” (参照 「文師の電気工学専攻と原理の解明」) だったと考えられます。
 上記の原理講論の内容には、“被造世界が創造される前” に居られた神は性相的な男性格主体としての 「夜の神様」 であり、“被造世界を創造” の為に居られた神は形状的な女性格対象としての 「昼の神様」 が記され、その本質は “性相的な男性格主体” である 「夜の神様」 なので、「神を “” と呼んで、その格位を表示する」 としています。つまり、“天の父母” ではなく、天の父” なる神様が正しい神様に対する呼称であると言えます。



  A 日本神話との関係

 日本の 「古事記」 には、イザナギが禊の最後に左目を洗うと “天照” が、右目を洗うと “月読” が生まれたという一節があります。かつてイスラエルでは、右 (向かって左) が貴重とされ “最も信頼できる部下” を 「右腕」 としたのもその表れです。このことから、「古事記」 では、イザナギの神を象徴する “目”、右目から “月読” の男神が、左目から “天照” の女神が生まれたというのは、上記の “夜の神様” と “昼の神様” と一致します。
 ところで、世界の神話には太陽神を男神とするものと女神とするものがありますが、女神とするものはごく稀で、神話の多くは男神とされています。

<参照>
 太陽神
 連載『陰陽五行』講座



  B エジプト伝来の紅花が物語る

 紅花 (左図) は中央アジアあるいはエジプトが原産地といわれています。古くはバビロニア人やへブライ人も栽培していたことが知られています。中国には3世紀の初期にシルクロードを経て渡来 (右図) し、日本には推古天皇の時代に高句麗から僧曇徴によってもたらされたといわれています。
 赤は太陽の色を表わすといわれ力の象徴として、衣裳に用いられました。この赤色染料としては、紅花・蘇芳などがありますが、特に紅花は、紅のもつ医学的な効果からも多く求められ、魔よけ厄よけとして効用があったともいわれていました。

<参照>
 紅花の原産
 「紅花の名所」〜江戸時代は『紅一匁(もんめ)金一匁』と高価だった


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